【UI分析】デジタルウェルビーイングに向き合うInstagramの機能をまとめてみた

【UI分析】デジタルウェルビーイングに向き合うInstagramの機能をまとめてみた

Clock Icon2023.02.24

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こんにちは!アシスタントデザイナーのくぼです!

今回は世界で使われるSNSアプリの一つであるInstagramが題材です!

「デジタルウェルビーイングとInstagramの機能分析」の視点から分析しました!

 

 

 

Instagramとデジタルウェルビーイング

現代社会においてテクノロジーは、なくてはならない存在です。

しかし、著しく発展しどんどん便利になる反面、心身に悪影響を及ぼしてしまう可能性があることはみなさんもご存知のことと思います。

そんな現代社会の課題から「デジタルウェルビーイング」が重視されているのをご存知でしょうか?

この「デジタルウェルビーイング」に向き合う多くのIT企業の一つが、Instagramです。

 

 

デジタルウェルビーイングはデジタルと共に健康に生きること

デジタルウェルビーイングは、「心身が健康で、社会的にも満たされた状態」を指すウェルビーイングという言葉の頭に「デジタル」がついた言葉です。

つまり、「デジタルと健全に共生しながら、心身ともに健康な状態を実現すること」を指します。

この「デジタルウェルビーイング」は近年の社会問題から生まれた新しい言葉だということをご存知でしょうか?

とても身近な問題であるスマホ中毒。皆さんも「用もないのにアプリを開いたら数時間経っていた…」「寝る前のスマホ使用で寝不足…」「通知が気になって集中できない」なんてことも珍しくないかと思います。

デジタルウェルビーイングが注目されるきっかけになったのが2018年に開催されたGoogleのイベントです。このイベントでデジタルウェルビーイングの重要性が語られました。また、その直後AppleもWWDC(世界開発者会議)でスマホ中毒対策について発表しています。その後、iOSやAndroidでデジタルウェルビーイング対策となる機能が追加されたのです。これはIT業界共通の課題となっていることが印象付けられた出来事となりました。

 

デジタルウェルビーイング対策となる機能の具体例

Android・iOSともに、設定した就寝時間に通知が来なくなる「おやすみモード」や、自分がどれだけアプリを使っていたのか可視化できる機能(Androidでは「Dashboard」、iOSでは「Screen Time」)があります。他にも、Androidには画面を伏せるだけでサイレントモードをオンにできる機能があったりします。

AndroidやiOSが取り入れているように、デジタルウェルビーイングの考えを取り入れるIT企業が増えているのです。

 

 

Instagramのデジタルウェルビーイング機能

では、Instagramにはどのようなウェルビーイング機能があるのでしょうか?

いくつかご紹介いたします。

 

無限スクロールを抑止するメッセージ機能

ホーム画面のフィードで、過去三日以内の最新投稿をすべて見終えるとお知らせが表示されます。

Instagramはスクロールで過去の投稿が表示される設計になっています。スクロールするたび過去の投稿が制限なく表示されるため、アプリの過剰な長時間利用に繋がってしまう可能性もあるでしょう。

最新の情報は全て目を通したと知らせることで区切りとなるタイミングをユーザーに提供しています。

 

「いいね!」の数を非表示にできる

現在のInstagramでは、「いいね!」の数の表示・非表示をユーザー自身が選べるようになりました。(これは自分の画面上の表示を選択できる機能であり、相手の画面の表示を操作できるものではありません。)

数年前にはいいね数が非表示になるアップデートが実施された時もありました。これは「「いいね!」をいくつ獲得しているかに左右されず、純粋にInstagramを楽しんでほしい」という思惑があったようです。

しかし「いいね!」というある種の指標は、Instagramを利用する企業やインフルエンサーにとっては非常に重要なものであり、それをなくすとビジネスモデルに悪影響を及ぼす可能性があります。つまり、「いいね!」は、ネット上のトレンドや注目すべきものを把握するための重要な材料になる場面もあるため、「いいね!」がなくなると困る人がいるのは間違いありません。

どちらかに統一するだけではなく、選択肢を作ることもデザインなのだと学びました。

 

若年層ユーザーを意識した保護者による監視ツール機能

10代の若者もInstagramを安全に使用できるように、保護者のための機能が追加されました。

例えば、未成年者が設定を変更すると保護者に通知が届いたり、時間制限・休憩時間の設定などができます。

こちらに詳細が書いてありますので興味のある方はどうぞ!

 

興味のないコンテンツを非表示選択できる機能

発見画面で、興味のないコンテンツを選択し、非表示にすることが可能です。

選択以降は同様のコンテンツが表示されないようになります。

このように、おすすめ欄に表示されるコンテンツの取捨選択をユーザー自身がコントロールできることで、より一人一人に合わせた使いやすいアプリになることでしょう。

 

通知が来なくなる時間を設定できるQuiet modeが一部地域で追加

新しいウェルビーイング機能として、お知らせの停止の時間帯を設定できるQuiet modeが一部地域で追加されました。(令和5年1月現在)

Quiet modeを有効にする時間帯を設定すると、毎日設定した時間は自動的に通知が来なくなります。Quiet mode中にDMを送ってきた相手には、Quiet mode中であると表示されるそうです。また、その相手にもQuiet modeを勧めます。

 

 

 

 

最後に

今回、デジタルウェルビーイングとInstagramの機能分析」の視点から分析しました!

ユーザーのためとは何?を考える視点が今回の大きな気付きとなりました。世の中の多くのテクノロジーの恩恵を受けている反面、私たちの生活は一変し、今も変化を続けています。

ユーザーのスマホ依存やスマホ中毒を完全に無くせる訳ではありませんが、ユーザーの時間を必要以上に奪ったり、過剰にストレスを感じる元凶になってしまったりする可能性がある中で、デジタルウェルビーイングの視点は非常に重要です。

Instagramは頻繁に利用する大好きなアプリの一つなので、今後も様々な変化の中から学びたいと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

 

参考リンク

https://about.instagram.com/blog/announcements/continuing-to-keep-instagram-safe-and-secure

https://www.android.com/intl/ja_jp/digital-wellbeing/#relaxing-when-want-to-unplug

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2301/20/news137.html

https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/giving-people-control-over-what-they-see-on-instagram

 

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